だが万馬券は当たらない

急死したとき遺族にこれを読んで俺の存在を感じて欲しくて書いてる

進撃の巨人が面白いという話

 正月を実家で過ごしていたんですが、やることがなさすぎて、二日で『進撃の巨人』アニメ50話分を見ました。2期から4期までです。めちゃくちゃおもろかった。

 そしてこの前就活で外に出たので、その帰りに単行本を8冊買って漫画で残りを読みました。なんだか嵐のような展開で、物語に没入するというよりは、うわ今度はこんなことが起こった、次はこんなことが、、、と、むしろ傍観してるみたいな感覚になってました。たぶん作品世界の動きが自分の脳みそを超えていたんだと思います(笑)

 同じような感覚は『カラマーゾフの兄弟』を読んでいた時もあったんですが、いずれにせよ、世の中にこういう作品が生まれるのって本当に素晴らしいなと思いました。

 

 個人的に凄いと思うのは、大きな構造を動かしながら、中期、短期的なレベルのプロットもめちゃくちゃ面白く作ってるところでした。主人公たちの課題や次になすべきことを読者にいつも意識させておきつつ、たくさん出てくる主要サブキャラの掘り下げも疎かにしないで、大きなストーリーの中でキャラ個別の葛藤と超克を描き、そのマクロとミクロの要素がどれも緊密に結びついているという構成、というか離れ業です。そして多分作者先生が相当勉強されているからだと思うんですが、差別や民主主義、戦争などについての哲学が揺るぎなくストーリーの基盤を支えているように感じました。

 

 現在、NHKで毎週日曜の24:05からアニメのファイナルシーズンパート2が放送されています。興味のある方はぜひ見てみてください。(最初から見るほうが面白いとは思います。圧倒的に)