だが万馬券は当たらない

急死したとき遺族にこれを読んで俺の存在を感じて欲しくて書いてる

今 敏

日本人です。天才的アニメクリエーター、漫画家。10年前くらいに46歳でご逝去されてます。

NHKでやってた「パプリカ」を偶然見た小4から、中2で「千年女優」と「妄想代理人」、先月末に「東京ゴッドファーザーズ」、昨晩の「パーフェクトブルー」と断続的に追い続けて今さんオリジナルアニメはすべて見たことになります。10年前にパプリカを見たときから、変わらず、彼の作品を見るたびに絵の可能性を思い知らされます。彼の作品(そして絵コンテ、作画などを務めたAKIRAジョジョovaなども含めて)の魅力はまず圧倒的な作画。一画面に過不足ない情報を配置し、それが実在するものはまさに現実にあるかのような、それでいて空想上のものは空想の世界でこんな動きをするんだろうなという、“正確無比な”描写がなされています。カメラアングル、演出についても視覚と聴覚の深い理解を感じさせます。更には扱う題材が不思議で惹かれます。多くの作品において人間の内的世界が洞察され、シナリオは夢と現実が違和感なく交錯します。どちらもを真実と捉える夢追い人(ララランドも見たw)の皆さんには、揺るがし難い二つの価値観の衝突が構築していくストーリーは甘美かつ困難に写るはずです。

やっぱ登場人物の顔つき、表情の動き方、身振り手振りの巧妙なアニメ的デフォルメ、(あと女の子の肉感)、日常をそのまま切り取った背景など、絵に関しては日本最高峰といって過言ではないです。絶対に。雑多な都会を描く作品が多いですが、よくこれほど魅力的に表現できるものだと驚かされます。

若くして亡くなられたのが本当に惜しい... ジョンも三島も今さんも40代で逝かれた。神に愛されて、若いうちに与えられた70年分の生命や運命のエネルギーを使い果たしてしまうのでしょうか(胡散臭いので自粛)

お暇があれば借りてご覧になることを強く勧めます。参考程度にジョジョova(1993)の一場面のリンクを貼っておきます

https://m.youtube.com/watch?v=0qpzE2SfQQw

ちょっと魅力伝わりづらいかも 笑